労働政策研究報告書 No.127
妻からみた夫の労働時間
―「労働時間に関するアンケート調査(妻調査)」結果分析―

平成23年1月20日

概要

研究の目的と方法

労働時間の問題を考える際には、働く人自身や雇用(使用)している企業の視点がもとより重要であるが、それとともに、長時間労働の問題に対応するための「もう一つ」の視点として、家庭生活の視点(ワークライフバランスの視点)も同様に重要である。このため、夫の(長い)労働時間についてその健康面を含め妻がどのように考えているのか、また、夫の労働時間の長さが妻自身の就業面などの生活設計や満足度にどの程度影響しているのかのデータを得ること目的として「労働時間に関するアンケート調査(妻調査)」を実施した。なお、調査は、労働政策研究報告書No.128の調査研究において実施された「労働時間に関するアンケート調査」の対象者のうち有配偶男性の妻を対象に実施された。

概要版(PDF:679KB)

主な事実発見

  • 夫の仕事時間を「もっと短くして欲しい」と考えている妻は33.0%で、夫が中間的な管理職にある場合に相対的に多くなっている。夫の仕事外出時間が13時間以上になると、夫の仕事時間が「いまくらいでちょうどよい」とする妻の割合よりも「もっと短くして欲しい」とする妻の割合の方が大きくなる。このあたりの時間が妻にとって許容度の大きなターニング・ポイントであるといえる(図参照)。
  • 夫の仕事行動が、結婚当時の妻の家事分担イメージや欲しい子供人数、就業継続希望の実現度など妻の生活や就業、あるいは満足度に様々な影響を与えている。
  • 妻はその状況に応じて、夫の時短方法について「普段の時短」や「連続休暇」などを求めている。

図表 夫の仕事時間に対する妻の希望(夫の仕事外出時間別)

図表 夫の仕事時間に対する妻の希望(夫の仕事外出時間別)「非管理職層」「管理職層」/労働政策研究報告書No.127

(注)それぞれ時短希望(「夫の仕事にかける時間を減らして欲しい」)と「いまくらいでちょうどよい」とした妻の割合である。 「仕事外出時間」:普段の出勤時刻から帰宅時間までの時間数(一部推計を含む。)

政策的含意

夫の仕事時間が妻の生活面、就業面、満足度などに様々な影響を与えていることをデータ的に裏付けることを通じて、長い労働時間の問題に対処すべき背景理由として「もう一つ」の視点を付加することが期待される。

政策への貢献

今後の「時短論議」に新たなデータと論点を提示することが期待される。

本文

研究期間

平成22年度

執筆担当者

浅尾 裕
労働政策研究・研修機構

入手方法等

入手方法

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お問合せ先

内容について
研究調整部 研究調整課 03(5991)5104
ご購入について
成果普及課 03(5903)6263 

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