資料シリーズ No.80
アジア諸国における高度外国人材の就職意識と活用実態に関する調査報告書

平成22年12月22日

概要

研究の目的と方法

日本企業はアジア諸国の高度人材とその予備軍から就職先として選ばれる存在となっているのかとの観点から、中国(北京・大連)及びベトナムの有名大学・大学院の学生、シンガポール及び韓国で高度外国人材として働いている者を対象に聴き取り調査を実施。

主な事実発見

<中国(北京・大連)、ベトナムの高度人材予備軍たる学生の「職業観」「就職観」>
  • 北京の有名大学院の学生のほとんどは「専門を活かしたい」との職業観を持ちつつ、就職先は「雇用の安定」を重視して選択する堅実派が多かった。先進国に対する関心は高いものの、日本を含めた「外国にある外国企業」への就職は現実的なことと捉えられていない。
  • 日本語で機械工学を学ぶ大連の学生の場合には、日本企業に対する関心は高いものの、日本企業への就職は「経験を積む」「技術を習得する」機会と捉え、長く日本で働くことを念頭に置いていない者が多かった。
  • ベトナムの有名大学の学生は、就職先について「賃金が高い」「専門知識を活かす」ことを理由にベトナム国内の日系を含む外資系企業を希望する割合は高いものの、外国における就職への関心は低かった。また、日本語を学ぶ学生については「経験を積む」目的で日本で就職することはあり得るが、長く勤めることはまで考えていなかった。
<高度人材としてシンガポール、韓国で働く外国人の意識>
  • シンガポールで働く高度外国人材は、長く勤め、社会に根を下ろして暮らしている者が多かった。理由は、多民族社会、整備された企業の人事制度、英語の普及、住宅などの社会インフラが整っていることなどによる。ただ、高度外国人材の多くは近隣諸国出身の中国語を解する中国系の者が多い。
  • 韓国で働く高度外国人材は「韓国語の習得」が就職先、日常生活で求められ、「言葉の壁」に遭遇する割合が高く、現状では韓国企業に定着して長く勤務することを指向している者は少なかった。高度外国人材の多くは、韓国の大学院に留学し、修了後、「経験を積む」ために数年韓国企業で働き、帰国している。

図表 アジア諸国における高度外国人材の就職意識と活用実態に関するヒヤリング結果

図表 アジア諸国における高度外国人材の就職意識と活用実態に関するヒヤリング結果:資料シリーズNo.80「アジア諸国における高度外国人材の就職意識と活用実態に関する調査報告書」(JILPT)

政策的含意

わが国の高度人材に対する入国管理制度は、他の先進国と比べても開放的であるにもかかわらず、実際には企業における高度外国人材の受け入れは必ずしも大きく進展しているとは言い難い。上記の事情を踏まえて、厚生労働省の要請により、日本企業はアジア諸国の高度人材およびその予備軍から就職先として選ばれる存在となっているのかとの観点から、日本における高度外国人材の活用を促進するための基礎データの収集を目的に、ヒヤリング調査を実施した。

政策への貢献

日本の高度外国人材受け入れに関する厚生労働省における総合政策の企画立案に貢献したと考える。

本文

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研究期間

平成22年度

入手方法等

入手方法

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お問合せ先

内容について
調査部 国際研究交流課 03(5903)6274
ご購入について
成果普及課 03(5903)6263

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